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「 コロナウィルスの発生前の2020年度の営業利益率は5.6%でしたが、昨年は12%まで上がり、利益率を大幅に改善することができました!もし大量の在庫を抱えていたら、これは実現できませんでした。Centricのプランニングソリューションがあったことで、戦略に沿って利益率を大幅に向上することができたのです 」 — Daniel Botey, Guess Europe Saglのグローバルインベントリ管理部門バイスプレジデント
「このシステムのおかげで、すべてが変わりました」Guess Europe Saglのグローバルインベントリ管理部門バイスプレジデント、Daniel Botey氏は、オムニチャネルの小売&卸売計画のベストプラクティスを搭載した、クラウドネイティブの革新的なシステムCentricプランニングソリューションについて、こう話します。
アイコニックなファッションアイテムを販売するブランドGuessでは、新型コロナウィルスの発生前から、次世代のプランニングソリューションを導入することを検討していました。大規模な小売と卸売のビジネスを世界的に手掛け、品ぞろえも複雑なGuessでは、何千もの商品やSKUをスプレッドシートで管理していたことで、生産のリードタイムは長くなり、MDのニーズに対応するのが難しい状態でした。そこにパンデミックやロックダウンによって突然大きな変化が起こったことで、社員の不満やストレスがさらに溜まる状態になってしまい、顧客は欲しい商品を常に店舗やオンラインで見つけることができなくなりました。状況が不安定な中で、小売企業の裏側では企業規模を問わずさらなる混乱が発生し、その影響は今も続いています。Guessはどのようにしてパンデミックを克服するだけでなく、ビジネスを強化することができたのでしょうか?
Guessはコロナウィルスの発生前に、利益率を向上するための新しい戦略をスタートしており、ブランドの価値を向上して、プロモーション活動を削減し、市場の変化によりスピーディに対応して、何よりも顧客を重視することに注力していました。そしてそれを実現するためのシステムが必要な時が来ていました。
そんな中でパンデミックが発生して、オフィスを閉めることになり、社内で協業することが難しくなったことで、プランニングの課題はさらに増大してしまいました。また各国でバラバラなタイミングでロックダウンや解除が起こる中で、売上予測も大幅に変動していました。Daniel氏は「正直なところ、私の人生で最も大変な時を迎えており、本当に難しい状況でした。もちろんCEOのCarlos Alberiniとも話し、プランニングのプロジェクトを先に進められるようにサポートを求めましたが、パンデミックによってプロジェクトは一旦停止してしまいました」と話します。
次に何が起こるか誰もわからない状況の中で、多くの企業は慎重になりましたが、Guessはこの不透明な時代に先見の明を持って、道を切り開きました。Boteys氏は「Carlosは本当に積極的にサポートしてくれ、このような状況下では、システムがますます必要になることを理解してくれました。おかげで、最初のロックダウンの間にプロジェクトを再開することができました」と続けます。
思い切って新たな道に挑戦したGuessは、驚くべき結果を出しました。Botey氏はグラフを見ながら「コロナウィルスの発生前の2020年度の営業利益率は5.6%でしたが、昨年は12%まで上がり、利益率を大幅に改善することができました!プロモーションの削減だけで、250ポイントも増加したことがわかります」と話します。これはパンデミック前の計画を実施したことで実現できましたが、Botey氏は「もし大量の在庫を抱えていたら、これは実現できませんでした。Centricのプランニングソリューションがあったことで、戦略に沿って利益率を大幅に向上することができたのです」と語ります。
Guessは世界100ヶ国を超える国で25カテゴリの商品を販売しており、約1,000店舗ある直営店を含む1,600店舗で商品を販売しています。オムニチャネルのビジネスモデルを採用し、eコマースや小売店での販売に加え、特にヨーロッパでは卸売を重視しており、卸売の顧客数は約4,000社あります。
購買や販売計画にはExcelを使っていましたが、Botey氏は「ヨーロッパでは約30ヶ国でビジネスを行っていますが、各MDが独自のExcelを使って、自分が担当する国やマーケットで欲しい商品や、不要と判断した商品をリストアップしていました。MDにとっては非常に時間がかかる上に問題の多いプロセスで、バイヤーにとっても情報を集約して、各マーケットのニーズをカバーするのは大変でした」と話します。
メンバーは巨大で複雑なExcelを使って作業していました。Botey氏は「1回のコレクションでSKU数は8,000あり、年間に4回コレクションを発表していますが、すべてのSKUをまとめて管理することはできなかったので、チームを分けてカテゴリごとにファイルを作成していました。その結果複数のExcelシートを扱うことになり、各シートを連携したり同期したりできないため、各メンバーは全体の一部しか把握できていませんでした。これが企画サイドの状況です。管理部門や経営層は、よりハイレベルな全体像を把握する必要がありましたが、当時のプロセスでは把握のしようがありませんでした。Excelでは、大量で複雑で情報を管理することはできなかったのです」と話します。
「すべての情報をまとめて管理し、状況を様々な角度から把握するためのプランニングソリューションが必要でした。国ごとに異なる通貨や顧客の嗜好、トレンドに対応しなくてはならないので、幅広い品揃えや大量のSKUを扱いながら、国ごとの変動要因も管理する必要があり、プランナーは本当に大変な状況でした」とBotey氏は語ります。
Guessは利益率を向上するために、商品コスト、ブランド価値の向上、占有率、業務の効率化の4つのアプローチで、新しいビジネスモデルを展開することにしました。ゴールを達成するために、市場の変化によりスピーディに対応して、プレミアム商品のラインを自社に移し、在庫を流動的に管理して過剰在庫や値引きを減らして、利益率を向上することを目指していました。
パンデミックにより店舗を閉鎖したことで、当初のプラン通りに進めることは難しくなりました。古いシステムを使っていたことで、eコマースが大きく伸びた時にも、在庫をチャネル間で移動させることが難しい状況でした。
Centricプランニングソリューションを導入する前は、有能なプランナーたちもチーム全体でも、業務の負荷が高い状況でした。「分析や決定を行う代わりに、Excelでの作業ばかり行うことにイライラするメンバーもいました。そのメンバーにプランニングのプロジェクトに参加してもらい、今後のビジョンを説明すると、前向きに対応してくれるようになりました。今ではプロジェクトメンバーとして、積極的に取り組んでくれています」
パンデミックによって発生したサプライチェーンの問題により、今までの懸念はさらに悪化することになりました。Botey氏は「購買にかかる時間を短縮しました。サプライチェーン部門からは、生産や輸送にかかる時間を確保するために、事前に発注してほしいと言われています。Centricプランニングソリューションのおかげで、商品を適切なチャネルでスケジュール通りに販売することができています。もしこのシステムがなければ、もう仕事が成り立たないと思います。商品を適切なチャネルに、予定通りに配置できるようになりました。これは、当社にとって非常に大きなことです。社内のユーザからのフィードバックもとても好評で、みんなこのシステムを気に入っています。直感的に簡単に操作できて、使いやすいのです」と話します。
「まだパンデミックは続いており、店舗の来客数や販売に影響が出ていますが、eコマースは非常に好調です。Centricプランニングソリューションを導入したことで、必要に応じて店舗の在庫をeコマースに移動することが可能になりました」とBotey氏と話します。
またシーズンの終わりにいつも発生していた在庫一掃のための対応について、Botey氏はこう語ります。「シーズン終わりの在庫一掃が、利益率に一番大きなマイナスの影響を与えていましたが、Centricプランニングソリューションを導入して、プロモーションを制限することで、利益率を向上することができました」
プランニングのプロジェクトが目指すものは、プランニングにかかる時間や負荷を軽減することなのかと質問されると、Botey氏は「顧客のニーズに対応し、市場の変化にスムーズに対応するという、より戦略的な目標を掲げていました。でももちろん、手作業を減らし、プランニングにかかる時間を1ヶ月から1週間に削減できたことは、うれしく思っています」と答えます。他にも商品レンジや品ぞろえを簡単に更新して、販売計画に反映したり、各国のマネージャが直接システム内で販売するコレクションを選ぶことが可能になったことも、大きなメリットでした。
さらに、従業員の満足度が向上したことも、大きな成果です。Botey氏は「社員のストレスを大幅に軽減できたことで、雰囲気がとてもよくなりました。今は簡単に転職してしまう人も多い時代ですが、チーム全体をハッピーにすることで、モチベーションを向上し、会社とのつながりを強化することができます。これは業績の向上と同じくらい重要です。状況を見える化して、アジャイルに対応することで、お客様は店舗やオンラインで欲しい商品を見つけることが可能になり、お客様にもハッピーになってもらえます」と話します。
また、全世界の商品開発を1つのラインに集約することで、生産コストも改善することができました。「これにより大幅に効率化できましたが、プランニングソリューションがなければ、実現するのは非常に難しかったと思います」とBotey氏は話します。
Botey氏はCentricのチームも称賛しています。「Centricはソフトウェアベンダーとしてだけではなく、業界の特性や用語を理解した上でプランナーのエキスパートとして対応してくれました。プロジェクト管理もスムーズで、初日からポジティブな関係を構築できました」
Centricは顧客中心のアプローチでプロジェクトを進め、Guessはこのソリューションに既にお墨付きを与えています。「プロジェクトを進める中で、最初のアロケーションをツール上で行うチャンスがあることがわかりました。そこでプランニング部門と一緒に、Centricが新しいアロケーションモジュールを構成してくれました。これによって以前は他のプログラムで行っていた作業を削減し、ワークフローをさらに効率化することができました」
業界では多くの企業が苦戦を強いられる中で、適切なシステムを導入し、適切な戦略を掲げて、適切な人材を確保し、適切な判断を下せるようになったGuessは、大きな成果を出すことができました。デジタル基盤を強化したことで、レジリエンスを強化して、難しい状況の中でも生き残れる企業となったのです。