つま先を守るサンダル、ニューポートで知られるライフスタイルブランドKEENは、有用でオリジナリティあふれる商品で、生活を改善し、アウトドアのアドベンチャーを楽しくすることをミッションに掲げています。情報が多くのExcelやメールの添付ファイル、各スタッフのパソコンの中など各所に散らばっている状態では、ビジネスを拡大したり戦略的な判断を下すことが難しいと判断したKEENは、製品ライフサイクル管理(PLM)を導入することを決定しました。そしてCentric PLMを導入したことで、すぐにその効果を実感することができました。データの精度やサンプル管理、商品化にかかる時間を大きく改善することができたのです。
商品開発技術部門マネージャーのAaron Hellickson氏は「Centric PLMの導入が、既存のプロセスを見直すきっかけになりました。各タスクについて、なぜそれが必要で、どのように進めべきかを見直し、社内でディスカッションを重ねることで一体感が生まれ、改善すべき項目が見えてきました」と話します。
ここから、KEENがCentric PLMを活用して将来の成長のための基盤を構築して実現した7つのポイントをご紹介します。
1) プランを明確に
コレクションプランをPLMに登録すると、部門を問わずすべてのスタッフが参照できるようになり、タスクもアサインできます。さらにコンテンツを登録して、履歴を管理し、過去のシーズンのデータを今後のプランニングに活用できるようになりました。プランニングを見える化することで、SKUが増えてもKPIを確実に管理することが可能になりました。
2) 見える化
上流から下流まで、すべてのデータを必要なスタッフが確認でき、状況を見える化できることが、Centric PLMのメリットのひとつです。Centric PLM内にデータがあるので、商品の詳細が必要な場合も、工場に電話して確認する必要はありません。当社では3つのシーズンを同時に進めているので、データの精度が向上してスピードアップできるメリットは、3倍以上になります。
3) 潜入捜査
当社ではITの担当者を商品開発部門に配属することにしました – それが私です。違う部門の人間が関わることで、相互効果で新しいアイデアが生まれ、組織的に進化することができました。PLMの利用を開始してからも、自分たちの進化に合わせて、新しい機能を見つけています。スタッフ全員がアクセスできる環境を整えて、PLMの導入を成功させるために、各部門にもスーパーユーザーを設置しました。
4)情報のハブに
Centricは既存システムと連携することもできます。仕様書については、デザイナーがAdobe Illustratorのファイルをアップロードすると、即座にリンクが張られて、他の人が参照できるようになります。バージョン管理を自動で行うことができるので、自分たちでバージョンを管理する必要がなくなりました。そして常に最新のファイルを参照することができるので、コストの発生するミスも大幅に削減できました。エンタープライズリソースプランニング(ERP)システムとも連携し、Centric PLMからERPにSKUを送信できます。
5) すぐに使える
インターフェースがユーザーフレンドリーなところが、Centricの大きなポイントです。直感的に操作できるので、1~2時間のトレーニングで使い始めることができます。最近は、スタッフがPLM用語を使い始めていることに気づきました。質問の内容も以前の理論的なものから、より実用的なものになり、PLMで何ができるのかを把握してくれています。少しのトレーニングで簡単に使えるので、新しいスタッフが増えるたびに、手間をかけずにすみます。
6) レポートを簡単に作成
幅広いお客様に対応するために、数多くのレポートが必要でした。例えば、以前はシーズン中に特定のタイミングで、各エリアの5つのラインのリストが必要でしたが、手作業で作成していたので、ミスも起こりがちで時間もかかっていました。さらに、レポートは作成した翌日になれば、既に古い情報になってしまいます。今では一度Centricにデータを入れれば、好きな角度ですぐに分析することができ、手作業によるミスを心配することもありません。
7) グローバルに活用
グローバルにビジネスを行う当社では、時差や言語の問題を解決して、すべての地域から正確な情報にアクセスし、各シーズンや国の状況を把握できるようにするのは大変で、特に写真やデザイン画をPLMに入れるのに苦労していました。今では情報を一ヶ所に集約したことで、スタッフ全員がメリットを享受しています。